剣の道しるべ Vol.21

『正座と黙想、そして静座』

稽古の前後に、全員が並んで正座し、「正座(姿勢を正して)、黙想!」や「静座!」と声をかけます。静座は、「無念無想」の境地を求め、儒教の「静座法」を取り入れているためと考えられます。静座法というのは、静かに正座して、呼吸を調整し、腹式呼吸で下腹部を緊張させ、横隔膜の活動をよくし、無念無想で心身の健康をはかる方法です。
黙想:黙って考えにふけること。  静座:心をしずめてすわること。       稽古始めの黙想は、気持ちを集中させ他のことを考えず稽古に打ち込めるようにする。稽古終わりの黙想は、闘争心で高揚した気持ちを静め平常に戻すため。と言われています。